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「雨に濡れて」
原向駅

雨に濡れた女性は艶っぽいという

渓谷沿いにある無人駅。
列車が汽笛を鳴らし近づいてくる。
スキップするように軽快なジョイント音を刻み通り過ぎて行く。
遠ざかるにつれ雨音だけが鳴り響く。
目の前に伸びたレールが雨に濡れて輝いていた。

雨に濡れた列車もレールも
女性に負けず劣らず艶っぽかった。



(わたらせ渓谷鐵道 原向駅 2011年5月29日撮影)
わたらせ渓谷鐵道 | 2011/05/31(火) 22:56 | Trackback:(0) | Comments:(0)
「幽玄閑寂」
川霧にけむる水田

次第に強くなる雨風のなか、
田植えを終えたばかりの水田が、
立ちのぼった川霧にけむる。

そして猥雑に広がる日常が
川霧と雨音に掻き消され、
幽玄閑寂な世界へと変わっていった。

梅雨でしか味わえない車窓もあるんだ。



トロッコわたらせ渓谷号
(わたらせ渓谷鐵道 本宿~水沼間 2011年5月29日撮影)
わたらせ渓谷鐵道 | 2011/05/29(日) 18:49 | Trackback:(0) | Comments:(2)
「緑のシャーベット」
新緑と藤の花

逆光に浮かぶ渓谷を、橋の上から覗いてみる。
そこには新緑の雲海が、幾重にも重なり煌めいていた。
まだ肌寒い朝だけど、ひんやりとした空気が心地よい。
ファインダーの端に藤の花を添えてみたら
おいしそうなシャーベットに見えてきた。

そんなことを考えていたら、
小さな「あずき」が転がってきた。
いやいや、
あかがね色した小さな列車が通り過ぎただけなんだけどね。



(わたらせ渓谷鐵道 大間々~上神梅間 2011年5月8日撮影)
わたらせ渓谷鐵道 | 2011/05/25(水) 22:46 | Trackback:(0) | Comments:(0)
「PRAY FOR MINATO LINE !」
復興

「ひたちなか海浜鉄道」は昔懐かしいディーゼルカーが大事に整備され、
長閑な田園風景の中をその古い車両が現役で走り続ける人気のローカル線である。

今朝のこと、何気なしに覗いたテレビに見慣れた顔が。
テロップに「ローカル鉄道」「震災」という文字が出ていてピンときた。
その見慣れた顔は「ひたちなか海浜鉄道」の吉田社長であった。
僕のブログでもたびたびコメントを頂いているバイタリティ溢れる素敵な社長である。

ご存知の方も多いと思うが、この茨城県ひたちなか市を走る小さなローカル線は、
東日本大震災により甚大な被害を受け、今なお全線にわたり不通となっている。
その復旧には3億円近い費用がかかり鉄道の存続に深刻な影響を与えている。

今回の震災で特に被害の大きかった金上駅から中根駅までの区間は、
この湊線のハイライトといって良い程の風景が多くある場所だ。
この区間も含めて現在も復旧作業が続けられ7月末を目標に運行再開の予定である。

ひたちなか市は漁港に隣接する市場や海水浴場、国営公園、夏に行われるロックフェスタなど、
観光資源に事欠かない素晴らしいロケーションで訪れる観光客も大変多いのだが、
皮肉なことに交通の便の良さからそのほとんどがマイカー客ばかりである。

復旧後の経営は大変厳しいと思うが、
今回の復旧を世間から注目を集めなおす良い機会と捉え、
ピンチをチャンスに変えて必ず復興して欲しい。
皆さんも湊線が無事復旧したら是非ご乗車を!

PRAY FOR MINATO LINE !



(ひたちなか海浜鉄道 金上~中根間 2010年4月25日撮影)


ひたちなか海浜鉄道 | 2011/05/23(月) 23:02 | Trackback:(0) | Comments:(4)
「黄砂」
黄砂

奥に見える小高い丘から下の写真のようなアングルで
鳥海山をバックに俯瞰撮影したかったのだが、
この日は黄砂がひどくその願いが叶わなかった。

満開の桜が黄砂に霞んで辺りの色と同化してしまい、
水入れ前のたんぼはまるで砂漠のようである。

僕が子供の頃はよく光化学スモッグで空が霞みはしたが
これほどの黄砂で景色が霞むってことあったかな?

鳥海山と西滝沢駅

じつは雪解けの遅い鳥海山と黄砂、両者には深い関係があるのだ。

黄砂発生のメカニズムは
中国の砂漠地帯に強風が吹いて砂を巻き上げ、
その砂塵嵐が偏西風にのって日本までやってくる。

今年は例年より寒気が多く南下した為、
より多くの季節風により黄砂が頻繁に発生したのであろう。

良くも悪くも春の風物詩といえる黄砂なのであった。



(由利高原鉄道 西滝沢駅付近 2011年5月3・4日撮影)

由利高原鉄道 | 2011/05/20(金) 22:51 | Trackback:(0) | Comments:(0)
「雪解け水」
雪解け水

どこまでも続く田んぼに囲まれひっそりと佇む吉沢駅。
五月の初旬に訪れたこの時期、
辺りは田起し中で水入れも間近だ。

手前に見えるのは子吉川。
鳥海山の雪解け水で流れが速かったのが印象的だった。

由利高原鉄道沿線は、
その豊富な水と夏場の温暖な気候により、
秋田有数の米どころである。

美しい自然とその恵み。
この地には今も変わらぬ日本の良き風景が残っている。



(由利高原鉄道 吉沢駅 2011年5月4日撮影)
由利高原鉄道 | 2011/05/18(水) 12:44 | Trackback:(0) | Comments:(0)
「鳥海山」
鳥海山

由利高原鉄道は鳥海山ろく線の名のとおり、
様々なポイントで鳥海山を望む事ができる。

富士山を思い起こさせるこの美しい山容の鳥海山は、
標高2000mを超える独立峰で地域のシンボルであるといえよう。

この時期にしては例年より残雪の多い鳥海山だが、
雪解けの進んだ夏場には雪渓が「心」という字に見える「心字雪渓」が現れるという。

ますます四季折々の表情を見せる鳥海山を見に由利本荘を再訪してみたくなった。



(由利高原鉄道 黒沢~曲沢間 2011年5月3日撮影)

追記 夏の羽越本線列車内から見た心字雪渓はこちらです。

由利高原鉄道 | 2011/05/15(日) 19:52 | Trackback:(0) | Comments:(2)
「穏やかで暖かな夕暮れに」
穏やかで暖かな夕暮れ

一日の終わりを告げる夕暮れ時。
こんなに穏やかで暖かな夕暮れもあるんだね。
なんだか明日も良いことありそうだ。



(由利高原鉄道 鮎川~黒沢間 2011年5月3日撮影)
由利高原鉄道 | 2011/05/09(月) 20:55 | Trackback:(0) | Comments:(0)
「終着駅は始発駅」
終着駅は始発駅

この写真を撮影していたら昔あった出来事を思い出した。
それは行き止まりで終点の駅(終着駅)に行った時の話。

列車を下車して駅近くにあったお店でお茶をした。
ひょんなことから店の人に「立派な終着駅ですね」と言ったら、
「ありがとう、でもね地元の人にとっては始発駅なんですよ」と聞かされはっとした。

視点を変えれば世界は広がる。
行き止まりだと思っていた終着駅が、
一瞬にして無限の広がりを見せる入口に変わった。

桜の咲くこの季節、直立不動の駅員さんに見送られ、
どこまでも行けそうな線路の上を、たくさんの人々が旅立って行く。



(由利高原鉄道 矢島駅 2011年5月3日撮影)
由利高原鉄道 | 2011/05/08(日) 05:29 | Trackback:(0) | Comments:(2)
「白木蓮」
白木蓮

稜線から差し込む朝日に白木蓮が突如として輝き始めた。

それは朝のうちだけの幻想的な世界。

早起きは三文の徳(得)とはよく言ったもんだ。



(由利高原鉄道 西滝沢~吉沢間 2011年5月4日撮影)
由利高原鉄道 | 2011/05/07(土) 08:05 | Trackback:(0) | Comments:(0)
「さくら薫る春風に」
さくら薫る春風に

五月の季語に「風薫る季節」とあるが、
ここ秋田の由利本荘ではその言葉どおりの風景が広がる。

ほんのりと桜の薫る春らしい爽やかな風に乗って
色とりどりのこいのぼりが気持ちよさそうに泳いでいた。



黒沢駅

 昨年に開業25周年を迎えて実施された「こいのぼり企画」。今年も由利高原鉄道の各駅と沿線にはたくさんのこいのぼりが泳いでいました。
 その肝心のこいのぼりですが、青空をバックに列車と絡めて撮影しようとするとこれがなかなか難しい。空と風の気分しだいでまったくの運任せですし、自然には逆らえないので粘って待つしかありません。上り下りともに列車は1~2時間おきにしか来ないのですが、このユルくてゆったりとしたロケーションの中ではそれくらいの時間を待つのは苦になりません。むしろ日頃あくせくして働いている自分をリセットするにはちょうどよいくらいでした。これものんびり旅のよいところですね。
 桜の木の奥には銀杏の木があるのですが、季節を変えてまた訪れてみたくなる、そんな素敵な駅でした。


(由利高原鉄道 黒沢駅 2011年5月3日撮影)
由利高原鉄道 | 2011/05/06(金) 08:04 | Trackback:(0) | Comments:(0)
「陰と陽」
陰と陽

前の晩に東北道を北上し秋田の由利高原鉄道まで向かう。

夜が明けた頃にはやさしい陽の光を浴びて始発列車がやってきた。
そこには誇らしげに咲いた満開の桜が待ち受けている。

朝の始まりと春の訪れは、闇から光、冬から夏へのきっかけ。
闇を見たからこそ、冬を耐えたからこそ、そこに感じるものがある。

悲しみ残る東北の、遅い春の訪れに、
どれだけの人々が励まされ、勇気を貰ったことだろう。



(由利高原鉄道 西滝沢~吉沢間 2011年5月3日撮影)
由利高原鉄道 | 2011/05/05(木) 16:17 | Trackback:(0) | Comments:(0)