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消えゆくキハ52 #8
キハ52 糸魚川駅

誰もいない夜のホームで
冷たい雨に打たれながら、
「キハ52」のアイドリング音だけが
いつまでも響いていた。

その姿は今にも夜の闇に飲み込まれそうで、
その鼓動は今にも雨音に覆い隠されそうで、
ひっそりと最後の瞬間を待っているようであった。

そして僕はしばらくその光景を見守り続けていた。
きっとこれが記憶に残る旅なんだろうなと僕はふと思った。



(大糸線 糸魚川駅構内 2010年3月6日撮影)
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JR大糸線 | 2010/03/15(月) 22:26 | Trackback:(0) | Comments:(0)
消えゆくキハ52 #7
中土駅付近

夕闇迫る深い山あいの見知らぬ駅で、
数時間置きにしか来ない列車待つ旅人はとても不安になる。
だからこそ「キハ52」の前照灯が見えた瞬間は列車が愛おしくさえ感じられるのだ。


(大糸線 中土駅付近 2010年3月6日撮影)
JR大糸線 | 2010/03/13(土) 21:43 | Trackback:(0) | Comments:(0)
消えゆくキハ52 #6
中土~北小谷間 姫川第3ダム付近

とうとう引退してしまった。
山間にこだまするキハ52の2基エンジン音はもう聞くことができなくなる。



(大糸線 中土~北小谷間 姫川第3ダム付近 2010年3月6日撮影)
JR大糸線 | 2010/03/12(金) 21:27 | Trackback:(0) | Comments:(0)
消えゆくキハ52 #5
北小谷~平岩間 北小谷駅付近

昨日の記事(消えゆくキハ52 #4)の中でふれた話だが、山から俯瞰するのを断念して駆け下りて撮影した写真がこれだ。北小谷駅の傍の橋の上からなのだが、駅から近いし車でもアクセスが良いので他にも撮影者が7~8人くらいいただろうか。列車が行った後は全員車にのって追いかけていってしまったので、ひとり残された僕は次の目的地へと向かうために北小谷駅までとぼとぼと歩いて行った。



画面の上の辺りに先ほど駆け下りて来た山道があるのだが、#4で俯瞰していた場所はこの山の向こう側である。
(大糸線 北小谷~平岩間 北小谷駅付近 2010年3月7日撮影)
JR大糸線 | 2010/03/11(木) 21:01 | Trackback:(0) | Comments:(0)
消えゆくキハ52 #4
北小谷~平岩間 俯瞰

 糸魚川駅から6時4分の始発列車に乗って北小谷駅で下車したのだが、早朝にもかかわらず2両編成のキハ52は満席で立ち客が出るほどであった。ここは山道の途中から列車が俯瞰できる有名な撮影ポイントであるが、同じ北小谷駅で下車した人達は反対の方向へと行ってしまった。確かに雪の降る山道を20~30分徒歩で登るのはキツイので仕方ないのだが。迷わず僕は彼等とは逆方向へと進んだ。膝近くまで丈のある長靴と合羽、更には荷物ごと覆えるポンチョを着込み携帯傘をさしてと怪しさ全開のフル装備で山を登った(笑)
 だが登るのはつらくはない。早朝の山道は空気が澄んでいるし、雪が降っているせいか辺りは静かでとても気持ちがよい。誰も通っていない雪道に自分だけの足跡を残すという優越感にまで浸れる。そして登った先にはこの様な素晴らしい風景が待っていると思うとまるで疲れなど感じない。

 ほどなくして目的地に着いた。俯瞰してみるとけっして視界は良くないが何とか列車は見渡せそうだ。そして待つこと約30分。さっき乗ってきた列車が終点の南小谷まで行って折り返してやってきた。この写真がその1枚である。

 その1時間後にやってくる列車を正面から狙う為に更に45分くらいこの場所で待っていたのだが、雪が強くなりどんどんと視界が悪くなってきたので、15分で山を駆け下りて北小谷駅近くの橋の上から別アングルでの撮影するはめになってしまった。それも苦い思い出ではあったが時が経てば楽しい思い出へと変わるであろう。

 皆さんにこの空気感が伝わればよいのだがどうだろうか。


(大糸線 北小谷~平岩間 北小谷側俯瞰 2010年3月7日撮影)
JR大糸線 | 2010/03/10(水) 23:40 | Trackback:(0) | Comments:(0)
消えゆくキハ52 #3
列車がやってきた!

遠くから警笛が聞こえ…、
トンネルの中から灯りが見えて…、

小滝~根知間 第3下姫川橋梁

そして列車がやってきた!



小滝駅からわずか数分でこの「第3下姫川橋梁」が臨める。様々なアングルから狙えるし駅から至近なので撮影者に人気の場所だ。
割と長めのデッキガーター橋なので右下に杉の木を入れて右半分の橋梁をカットし、左上に空をいれてコントラストをつけてみた。

(大糸線 小滝~根知間 「第3下姫川橋橋梁」 2010年3月6日撮影)
JR大糸線 | 2010/03/09(火) 20:58 | Trackback:(0) | Comments:(0)
消えゆくキハ52 #2
根知~頚城大野間 平沢第2踏切付近

みぞれ交じりの雨の中、頚城大野駅を出発したキハ52が、杉林に囲まれた長い直線の勾配をゆっくりと登ってきた。
その姿はとても力強くまだまだいけるぞと訴えかけているかのようであった。
去りゆく老兵ではあるがその凛々しくも愛おしい姿に、僕の頬から一筋の滴が冷たい涙雨と一緒に雪の中に落ちていった。

(大糸線 根知~頚城大野間 「平沢第2踏切付近」 2010年3月7日撮影)


ここは頚城大野駅からおよそ2㎞徒歩で20~30分の所にある。踏切の先でカーブしているので並行する道路から長い直線を真正面で捉えられる人気の場所だ。

車内から見る「平沢第2踏切」
この写真は列車内から見た「平沢第2踏切」付近である。
線路の先に見える草むらの辺りの道路が撮影ポイントだ。
(2009年9月5日撮影)


消雪パイプ
駅から撮影ポイントに歩いて行く途中に面白いものがあったので紹介しよう。
雪国に住んでいる人ならお馴染みであるが、これは「消雪パイプ」と言って、道路の真ん中に埋め込んである穴の中から水を噴き出して雪が積もらないようにするものである。お湯ではなく水が出ているだけなのだが都会に住む人には不思議に見えた事であろう。
(2010年3月7日撮影)


JR大糸線 | 2010/03/08(月) 21:10 | Trackback:(0) | Comments:(0)
消えゆくキハ52 #1
糸魚川駅の新車庫
(糸魚川駅の新車庫)

前回の記事でお話したキハ52を見納める為に3月6~7日と大糸線に行ってきた。
だがキハ52の最後の勇姿は後日お伝えすることにして、まず上の写真を見て頂きたい。
これは糸魚川駅構内に移設された大糸線の新車庫だ。そして車庫の後ろにある現在建設中の北陸新幹線の橋脚(レンガ車庫が解体される事になった原因)と除雪車の背後にあるキハ120(キハ52から置きかえられる車両)である。

レールがはずされたレンガ車庫
(レールがはずされたレンガ車庫)

反対側に目を向けると、それとは対照的にレンガ車庫ではすでにレールが外されていた。
先週にイベントをやっていた時はまだあったのに…、なにもキハ52が走っている時に外さなくても…。

この2枚の写真で現実をまざまざと見せつけられた気がして帰宅してからも心が痛んだ。


混雑するホームとキハ120
(混雑するホームとキハ120)

3月6~7日とキハ52の正式運用最後の週末だったのでホームは大混雑であった。
2両編成の始発列車からほぼ満員の大盛況ぶり。単行に乗車した時には更に身動きがとれない程の乗車率。
土日とも悪天候ではあったが訪れた鉄道ファンの熱気のほうが凄かった。


(すべての写真 糸魚川駅 2010年3月7日撮影)
JR大糸線 | 2010/03/07(日) 23:30 | Trackback:(0) | Comments:(0)
消えゆくキハ52とレンガ車庫に思う
大糸線キハ52

2010年3月12日をもって大糸線のキハ52が引退する。(ラストランは3月22日ではあるが)
このキハ52は1958年から製造が始まり、この大糸線では1965~1966年にかけて製造された3両が走っている。導入されてから45年以上経過しており老朽化も激しいので後継のキハ120に置き換えられるという訳だ。

その上キハ52が所属していた糸魚川駅の「レンガ車庫」も北陸新幹線建設に伴い解体・撤去となってしまう。利用客の利便性を考えると老功車両の置き換えや、新駅建設の為の旧施設撤去もいたしかたないとは思う。

しかし本当にこれでいいのだろうか。

糸魚川レンガ車庫


鉄道は導入当時、先端技術の粋を集めて建設された革新的な交通機関であり近代文明の象徴であった。今でこそ他の交通機関にその地位を奪われてはいるが、それは人や物を運ぶという利便性での話。文明は進化して発展もするがやがて淘汰され滅亡していく。

一方、長い間多くの人に愛され育まれてきた鉄道そのものを楽しむという文化は今日でも他の乗り物の追随を許さないであろう。例えば大井川鐵道でのSL動態保存などはもう立派な文化だ。文化は人々の心に深く根付いたものであり普遍的なものなのかも知れない。だが肝心の車両や施設、やがては鉄道そのものが消えてしまっては、多くの人が心を痛める事だろう。

そろそろ鉄道は文明的なものから文化的なものへと変遷する事が求められている気がしてならない。



(1枚目の写真 大糸線 根知駅 2009年9月5日撮影)
(2枚目の写真 糸魚川駅 レンガ車庫 2009年9月5日撮影)
JR大糸線 | 2010/03/04(木) 23:12 | Trackback:(0) | Comments:(0)


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